イントロなしでのハーモニーから入るNowhere Man。
私は、このナンバーがそこはかとなく好きです。
聴いていて楽しくもあり、切なくもあり。
ジョンが書いたナンバーの中でも大好きな部類に入るほどだと思っています。
邦題は、「ひとりぼっちのあいつ」ですが、まさに孤独な男にジョンが語りかけているような歌詞の世界。
私はこのNowhere Manという言葉がもつ語韻が大好きなのです。
Nowhere Man, please listen
孤独な人よ、どうか聞いてほしい・・・というフレーズもじーんときますね。
本当に素晴らしい名曲だと思います。
サウンド的には、やはりコーラスが印象的ですが、これはジョン・ポール、ジョージの3人が歌っており、ダブルトラッキングでレコーディングをしているとされています。
Sitting in his nowhere land
という言葉も出てきますが、自分だけの世界に閉じ籠もって・・・という趣旨かと思いますが、これは最近の世相にも当てはまるような気がします。
ある意味、ジョンの内面世界が曲に反映されている部分も大きそうです。
決して陽気なナンバーではなく、ハッピーなものでもない。
それなのに、心が安まる。
やはり、それは名曲だという証なのでしょう。
それがすべてなように思います。