邦題:『夢の人』こと、I've Just Seen A Faceは、レノン&マッカートニー作品として、アルバム・ヘルプに収録されているカントリー・フォーク調のナンバーです。
実は、私、この曲が大好きでしてね。
短い展開の中に、とても吸い込まれる展開、ドラマ性を感じるのです。
ヘルプには、沢山の素晴らしいナンバーが収録されていますが、この夢の人が入っていることで、他のナンバーの魅力もさらに拡がり、良きスパイスになっているように思います。
このナンバーの貴重性は、その演奏にもあります。
ジョン、ポール、ジョージが、3人してアコースティックギターをジャカジャカジャンと弾いているのです。
後期では考えられない光景だったことと思います。
言い伝わるところによれば、ポールはエピフォンのテキサン、ジョンはギブソンのJ-160Eを使用しているとされています。
また、微かに聞こえる12弦ギターの音色は、ジョージが奏でているものとのこと。
このアコギの3重奏、しかも一本12弦ギターが入っていることで、心地よい厚みがサウンドに加わっていると感じます。
なお、ボーカルですが、メインは、もちろんポール・マッカートニーで、このナンバーに関しては、バックボーカル(コーラス)も、ポール自身がオーバーダビングをして加えています。
それぞれのギターの音色、その持ち味が存分に生き、ポールお得意のメロディーとリズムに乗せて、軽快に展開する夢の人。
お洒落なナンバーだと思います。
まさに、Cool.