ビートルズのナンバー、「バースデイ(Birthday)」は、あのホワイト・アルバムのディスク2、その冒頭に収録されているナンバーです。
勢いがあるし、当時としては、かなりハードなサウンドを意識して創られたナンバーだと思います。
ホワイトアルバムの時期におけるビートルズは、それぞれが別個に録音作業をすることが当たり前になっており、そういった意味では、このバースデイ、とても貴重なものだと言えそうです。
何より、しっかり4人がバンドプレイをしており、曲の途中では、ポールからジョンがボーカルを引き取る場面も登場します。
ばらばらになりつつあったビートルズが、一緒になって好きなように演奏を楽しんだ。
そんな絵が浮かんで来て、ファンとしては嬉しい一曲ですね。
基本的にポールが作り、前述したように、ジョンのボーカルも入ってくるわけですが、リンゴのドラムソロも聴けるし、何よりジョンとジョージが、一緒になってツインリードを取っていることが、素敵だと思う次第です。
なお、このバースデイには、面白い部分が、まだあります。
それは、バッキングコーラスです。
背後のコーラスをよく聴くと、女性の声が認識できると思います。
これは、何と、パティ・ボイドとオノ・ヨーコ。
これは私の勝手な想像ですが、やっぱり「バースデイ」は特別だし、家族みんなで揃ってお祝いしたかったのでしょうか。
ホワイト・アルバムの時期に、ビートルズがみんなで揃って、歌い、奏で、彼女も一緒に。
妙に、ほーっとする一曲でもあります。
こういう時間もあったのですね。