ピート・シンフィールドのことを書いてみたいと思います。
1943年12月27日生まれ。
詩人であります。
しかし、ただの詩人ではなく、ロック史に燦然と輝く名盤に参加し、その圧倒的な存在感を見せつけた鬼才。
ロック史における一大事件とも言っていいのは、あのキング・クリムゾンが放ったデビュー・アルバム、In The Court Of The Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿)。
私は、中学生時代に、この異様なアルバム・ジャケットを持った作品を購入しましたが、バンド・メンバーの中に「詩人」としてクレジットされた名前が印象的でした。
バンドといえば、ギターであったり、ドラムであったり・・・というのが、普通の発想ですが、メンバーに詩人がいるとは。
また、ピート・シンフィールドが織りなす言葉の世界が、このアルバムに神秘性という命を与えていた。
ピート・シンフィールドは、エマーソン・レイク・アンド・パーマーの作品にも参加したことがあり、いわゆるプログレッシブロック界においては、一個のカリスマですね。
唯一とも呼べるソロ・アルバムは’STILL’(スティル)で、この作品は1973年に発表されています。
当時、とにかく沢山の音楽に触れたい!と思っていた私は、このスティルも購入しました。
いまでも、レコードラックに大切におさまっています。
キング・クリムゾンとピート・シンフィールド。
この組合せを中学生時代に知った私は、音楽と詩の融合制ということを考えるようになっていきます。
それが大きなきっかけとなって、トータル・アート呼ばれる世界にも関心を持つようになり・・・。
照明(ライティング)も含めて、あらゆるアートのエキスが結晶となって生を受ける作品達。
当時のロック界を象徴するような風潮だったようにも思えます。