海外のナンバーといいますと、時に邦題が付され、いずれも賛否両論あるものと思います。
時に、なんだってこんなおかしな邦題を付けたんだ!・・・というものもありますね。
一方、秀逸なものがあるのも事実です。
さて、邦題が付されなかった作品において、まっことに覚えにくい、あるいは呼ぶことが大変な作品もありますね。
ビートルズナンバーの中において、正確な曲名を言うことが難しい作品のトップ候補に、「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト:Being For The Benefit Of Mr. Kite!」があると思います。
どことなく、遊園地で遊んでいる感覚、あるいはサーカスの舞台を思い出させるような曲調が印象的です。
ところで、このビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイトですが、当時ビートルズの近くにいた人々が証言するに、ジョンは曲づくりで大層な苦労をしていたとのこと。
ドラッグの影響もあったのでしょう。
そんなとき、偶然目にしたサーカスのポスターに描かれた言葉達。
これをジョンは思いっきり引用しまくったそうです。
ある人は、「ジョンは、そのポスターの言葉を入れ替えただけ」とまで言っています。
しかし、面白いもので、後年ポールが、「ジョンらしいナンバーを選んで聴いてもらうよ!」と言ったコーナーでは、このビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイトが、しっかり入っていました。
おそらくは、曲づくりにおいて、ジョンもポールも苦悩した時期もあっただろうし、そういった事共を含んで、ポールにとって、ジョンとの大切な思い出の一曲なのかもしれません。
ジョンは、人生をメリーゴーランドに例えたりもしていたし、ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイトで表した曲想は、あるいは少年時代から体内に宿っていたものなのか?とさえ思えます。
時に、聴き直してみたくなる一曲ですね。