アルバム、『ウィズ・ザ・ビートルズ』は、彼等のオリジナル・アルバムとしては、2作目という位置づけであり、イギリスでは、1963年11月に発表されています。
まだ、初々しさを残しつつ、バンドとしてどんどん伸びて行くぞ!という勢いとエネルギーに溢れた作品だと言っていいと思います。
このアルバムの特色としては、ビートルズ初期の作品ということもあり、積極的にカバー曲を取り入れていることがあげられます。
収録全14曲のうち、6曲のカバーが採用されています。
また、とにかく話題になったのは、ジャケットの写真でしょうか。
モノクロでありつつ、ライトの当て方に工夫を凝らした撮影は、当時としては画期的で、後世に影響を与えることになります。
『ジャケ買い』という言葉がありますが、このアルバムの写真を見て、強いインスピレーションを受け、衝動的に購入してしまった!という人も多いと聞きます。
また、ある日本の著名な写真家は、ウィズ・ザ・ビートルズのジャケットを見てショックを受け、写真家の道を志したとか・・・。
さて、サウンド面で、アルバム全般を通じて言えるのは、とにかく生き生きとしていて、コーラス、バックボーカルも力強い!ということではないでしょうか。
まさに、これから世界へ羽ばたいていこう!というパワーを実感します。
収録曲の中で、最も人気があり、有名なのは、おそらく『オール・マイ・ラビング』(All My Loving)ということになるでしょう。
もちろん名曲ですが、他の曲それぞれに、前述したような果てしないパワーを感じます。
バンド・プレイを楽しんでいるような、4人の息づかいが伝わってくるようです。
さてさて、そんな元気あふれるウィズ・ザ・ビートルズですが、あえて・・・私のお気に入りの1曲を、それこそ無理矢理にピックアップするならば・・・。
ナット・ア・セカンド・タイム(Not a Second Time)ですね(^・^)
ジョンのボーカルが、実に歯切れよく、リンゴのドラムも、実に絶妙な味わいを聴かせてくれます。
まさに、バンドの名にふさわしく、ビートの効いた一発!と言えるのではないでしょうか。
格好いい!と、思います。
今回、ご紹介したウィズ・ザ・ビートルズですが、モノラル盤とステレオ盤が発表されています。
60年代の香りを楽しむことも出来るし、両方聴き比べてみるのも楽しいと思います。
まさに、これから高く広い空へ向かって、飛び立とう!という息吹を感じさせてくれる作品ですね!