エルトン・ジョンといえば、1969年にデビューを果たし、『Your Song』などの大ヒットにより、以降発表するレコードは売れまくり。
まさに、イギリスを代表するシンガー・ソング・ライターの一人だと言っていいでしょう。
そんなエルトン・ジョンが、ビートルズ・ナンバーを歌ったらどうなるのか?
実に興味深いですよね。
エルトン・ジョンもキャリアが長いし、もちろんビートルズの4人とも交流がありますが、比較的早い時期に、ジョン・レノンとは共演を果たしています。
そういった中で、生まれたのが、エルトン・ジョンがビートルズをカバーした『ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ』(Lucy in the Sky With Diamonds)。
ビートルズをリスペクトしつつ、自らの個性を挿入している味わいが感じられる作品です。
このカバーは、シングルカットもされており、ビルボード誌では1位にも輝いています。
実は、ジョン・レノンが名前を変えて参加しているというのですから、まさにアナザー・ビートルズといった感がありますね。
そもそも、この曲は、ジョン・レノンの息子であるジュリアンが描いた女の子の絵から、ジョンが想像力をかき立てられ作った作品だと言われています。
サイケデリック調の曲想に、当時の世相とジョンの状況をうかがい知ることができて、大変興味深い!と、私は思っています。
ご存知の方々も、いらっしゃると思うのですが、このルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズには、その標題に隠された意味がある!と、指摘する人々もおり、発売の是非が問われたこともあります。
その件については、いずれ稿を改めて、ご紹介できたらと思っています。
要するに、タイトルに含まれる頭文字を並べると、薬物になる・・・という見方があったということです。
さて、ビートルズの曲をカバーするというのは、結構勇気がいるものだと、私は思っています。
エルトン・ジョンのように、名をなし、成功した人であれば尚更です。
そういった意味でも、このエルトン・ジョンのセレクトは、ジョン・レノンへの敬意と友情の顕れではないでしょうか。