FROM THE BEATLES 60年代 70年代 ロックの森

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未練がましさをジョン風味で歌いあげた名カバー アンナ

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ビートルズのデビューアルバムであるプリーズ・プリーズ・ミーから冒頭の2曲を取り上げてきましたが、3曲目も行ってみたいと思います。
3曲目に収録されたのは、『Anna (Go To Him) :アンナ』で、カバー曲をもってきています。
オリジナルは、アーサー・アレキサンダーによるもので、1962年9月17日にシングル盤がリリースされています。
どうも、このナンバーを聴いたジョンが、随分と気に入っていたらしいという説があるようです。

実は、私もジョンがボーカルを担当するこのアンナが好きであります。
若々しさと申しますか、若干荒削りなところがあって、むしろそのことが味わいになっているような気がするのです。

真偽のほどは分かりませんが、アンナを歌うときのジョンは、ひどい風邪をひいていたという話もあるそうで、だからこそ撮れたテイク!という声もあるそうです。
風邪で声が変わってしまう・・・。

実は、私自身も二十歳の頃に経験がありまして、変わり果てた自分の声を聞いて、「今だ!今しかない!」と、咄嗟にオリジナルを書いて、鼻声のまま録音した憶えがあります。
今なら絶対にやりたくありませんが。

歌の内容はといえば、彼女には別に好きな男性ができ、別れたいと言ってきたという設定です。
そのとき、この詩における主人公の男は、「あいつの所へいっちまいなよ」と、繰り返します。
「もう別れよう」と。

しかし、そう言いながらも、ああだ~こうだ~と、彼女への思いやら忠告じみたことまで口にしています。
そのへんが、恋の割り切れなさ、言葉で表現できない揺れる思いを表していてよいな!と、思います。

また、荒々しい感じでジョンが歌い上げているのは対照的に、ポールとジョージが挿入しているコーラスは、あくまでけだるい。
このコントラストが、曲の魅力を引き立てているとも思います。

若いうちには、いろいろな恋をするし、感情を抑えられない時もあることでしょう。
そんな蒼い思いが、よく歌われているのではないでしょうか。

きっと、ジョンも恋のアドバイスを受けたい時期だったのか?

初期作品らしい魅力あふれる出来映えの1曲かと思います。

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