FROM THE BEATLES 60年代 70年代 ロックの森

ザ・ビートルズとその周辺

ソングス ポール・マッカートニー

フール・オン・ザ・ヒルとガリレオ・ガリレイ

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フール・オン・ザ・ヒル(The Fool On The Hill)。
マジカル・ミステリー・ツアーに収録されたこの一品は、どことなく牧歌調であり哲学的でもあり。

何かを連想させられる魅力を秘めたナンバーだと思います。

思いっきり直訳すれば、「丘の上の愚か者」という感じでしょうが、言い換えれば「孤高の人」とも受け取れますね。

ポールが歌うこの作品は、あのガリレオ・ガリレイのことだという説もあります。

地動説を唱え、異端視され、厳罰に処されたガリレオ・ガリレイ。
正しいことを言っても、誰からも受け入れられず、狂人扱いされた人生。

「それでも地球はまわっている」と言ったと伝えられていますが、ポールの詩にも延々と、「Round and round and round」という言葉が出てくることから、ガリレオ・ガリレイを歌ったというのは、事実かと推察します。

ただ、あくまで私自身の考えですが、丘の上の愚か者には、ポールは自身の姿も投影したのではないでしょうか。

ビートルズの行く末を思うが如く。

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また、このナンバーは、ポールの作品にあって、とってもジョン・テイストが効いているように、私には思えるのです。

もしかしたら、丘の上に孤りで立っているのはジョンだったのかもしれない・・・。
と、私は、想像の中に遊んでいます。

さて、サウンド面では、シンプルでいて斬新と申しますか、リコーダーとフルートが使用されており、これがまたいい味を醸し出しています。

あの時代、あのとき。
ポールの眼には、どんな世界が映っていたのか?

フール・オン・ザ・ヒルを聴いていると、ふとそんな事共が浮かんでは消えてゆくのです。

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