私の中で、ジャック・ブルースという人は、特別な存在であります。
プレイヤーとしてということであれば、最初の師匠とでも呼びたいくらい。
バンドをやろう!と決意したとき、多くの人はお手本を持つものだと思いますが、私にとってのそれが、ジャック・ブルースでした。
ジャック・ブルースといえば、60年代における約2年間、ロック史に革命を起こしたスーパーバンド、クリームのベーシストにしてボーカル。
まだ、ビートルズが現役の時代に、彼等3人は世界を驚愕させます。
私はといえば、勿論ビートルズは沢山聴いていましたが、演奏面でいえば、このジャック・ブルースから得るところが大きかった。
私はギターを弾いていたのですが、バンドを結成するためには、誰かがベースを担当せねばならず、自分が手を上げたのです。
そのとき、お手本にしたのがジャック・ブルースだったというわけで。
このジャック・ブルースとリンゴ・スターがステージを共にしていることは、結構知られていない部分もあるかと思います。
率直に嬉しいですね。
リンゴのステージにジャックが登場しているもので、あのクリームの代表曲が披露されていきます。
私などは、リンゴ・スターがホワイト・ルームのドラムを叩いている!
それだけで感無量です。
クリームのドラマーは、ご存知ジンジャー・ベイカーですが、リンゴとはまったく異なるタイプだし、実に興味深いものがあります。
寂しいことに、もうジャックのステージを観ることはできません。
ただ、こうしてリンゴと共演をした記録は残っているわけで、大切に味わいたいと実感している私がいます。