ビートルズのオリジナルアルバムとしては5作目にあたるのが『Help!』。
1965年8月6日に、イギリスでリリースされたこのアルバムのA面2曲目に収録されたのが、The Night Before(ザ・ナイト・ビフォア)。
私自身、ヘルプ!というアルバムに思い入れがあるため、どのナンバーも身近なものに感じてしまうのですが、このザ・ナイト・ビフォアも、実に気持ちのいいナンバーですね。
ザ・ナイト・ビフォアは、お馴染みレノン=マッカートニー作品ですが、実質的にはポールによるものとされています。
伸びやかなポールのボーカルもいいし、ビートもいい。
つい一緒に歌いたくなる雰囲気を持ったナンバーかと。
ただ、初期のビートルズによくあったように、詩の世界は、ちょっぴり切ないものになっています。
こういう言葉で綴ったものさえ、軽快なビートに乗せてしまうのが、ビートルズの真骨頂だと言ってよさそうです。
こういった表現が、後年になるとかなりの変化を遂げて行きますが、このアルバムの時期は、まだ初期の気配を感じさせます。
また、ザ・ナイト・ビフォアを魅力的にしている大きな要素のひとつは、ジョンとジョージによるバッキン・ボーカルだと、私は思います。
ポールの歌を追いかけるようにたたみ掛けてくるコーラス隊。
いい感じです。
このナンバーあたりは、ライブ映えもするでしょうね。
実際、ビートルズのカバーバンドが演奏している姿を観たこともありますが、やはり盛り上がります。
ビートルズの魅力とは・・・。
言葉に尽くせないことは当然ですが、ひとつ取り上げてみると、ハーモニーであったり、バッキンボーカルであったりと。
これは、彼等にとって大きな強味だったと思います。
ヘルプ!アルバムの2曲目を飾るにふわさしいナンバーだと思うし、そのチョイスの妙を感じます。