FROM THE BEATLES 60年代 70年代 ロックの森

ザ・ビートルズとその周辺

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リボルバーという奥深くも怖ろしきアルバム

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1966年8月5日にリリースされたビートルズのアルバム『リボルバー(REVOLVER)』。
このアルバムに関して、私は、これからも何度となく書き、格闘してゆく必要がありそうです。

それほどまでに、このリボルバーが持つ世界観は奥深く、ビートルズの行く末を考えるに、避けては通れない位置づけにあると思っているからです。

まず、はじめてこのアルバムを手に取った人々のほとんどは、そのジャケット・デザインに圧倒されることでしょう。

メンバー4人の写真を切り貼りし、その上に繊細なタッチの絵を重ね、ミステリアルな世界を醸し出しています。

このアルバムデザインを担当したのは、ハンブルグ時代の友人、クラウス・フォアマンという人物ですが、この斬新な手法は、後世にも影響を与え続けています。

また、このジャケットの特徴のひとつとして、ビートルズという名前が、どこにも書かれていないことが上げられます。

私なんぞは、当然ビートルズのアルバムだ!という先入観があり、気にもならなかったのですが、よくよく考えてみれば、アーティストの名前が、どこにも刻まれていないジャケットというのは、あまりにもビートルズならでは!だと言えそうです。

beatles

収録作品は、全14曲で、どれもが異彩を放つ出来映えとなっています。
<A面>
1 タックスマン
2 エリナー・リグビー
3 アイム・オンリー・スリーピング
4 ラヴ・ユー・トウ
5 ヒア・ゼア・アンド・エヴェリホエア
6 イエロー・サブマリン
7 シー・セッド・シー・セッド

<B面>
1 グッド・デイ・サンシャイン
2 アンド・ユア・バード・キャン・シング
3 フォー・ノー・ワン
4 ドクター・ロバート
5 アイ・ウォント・トゥ・テル・ユー
6 ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ
7 トゥモロー・ネヴァー・ノウズ

前述もしましたが、このアルバムとは、これから何度も向き合っていくことになると思うので、今回は、焦点を絞って、話を進めたいと思います。

まず、本作の特徴的なことについて、無理矢理大きく分ければ・・・
☆スタジオ設備や機材の進歩により、実験的な取組が多く施されているということ
☆ジョージ・ハリスン作のナンバーがアルバム冒頭を飾り、3曲がフューチャーされていること
☆インド音楽への傾倒の度合いが色濃く表れていること

当時は、当然、デジタル録音などはなく、磁気テープにより記録してゆくわけですが、ビートルズは、テープの回転を変えたり、時に逆回転させて、特殊な効果を出すなど、スタジオ・ワークの雰囲気が伝わってくるようです。

また、ジョージ・ハリスンに代表されるように、インド音楽に傾倒していく姿が顕著で、ジョン・レノンも、独自の手法で、トゥモロー・ネヴァー・ノウズに反映させています。

インド音楽といっても、使用楽器等々だけではなく、彼等は、そのコード進行にかなりの衝撃を受けたようです。

ジョン・レノンとポール・マッカートニーが、すべてEのワンコードで、楽曲が成り立っていることを知り、「これは凄いことだ!」と、直感したとか・・・。

たしかに、アーティストにとって、ワンコードで世界観を表現できたならば、それはもう画期的なことであったでしょう。

Jポップで多く見られるように、煌びやかで複雑なコードを多用するよりも、骨太のEコードたった一つで、作品として成り立たせる。

彼等は、実際にやってみせたし、しかもアルバムの大トリ、ラスト・ナンバーに、それを持って来ています。

ビートルズの意気込みが伝わってくるというものです。

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また、そんな中にあって、エリナー・リグビー、ヒア・ゼア・アンド・エヴェリホエア、そしてフォー・ノー・ワンなど、ポール・マッカートニーが織りなす美しいバラードが含まれていることが、このアルバムの魅力を、より際立たせると感じます。

リボルバー。
このアルバムについては、書き、標しておくべきことが多すぎるようです。
また後日、稿を改めて、リボルバーの世界を彷徨ってみたいと思っています。

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