ビートルズナンバーの大半は、その作詞・作曲にレノン&マッカートニーというクレジットがついていますが、共同作業でつくったものもあれば、ほぼどちらかの単独で製作されたものもあるかと思います。
中には、ジョンとポール、それぞれの作品、いわゆる異なる2曲を合体させて完成させたナンバーもある。
たとえば、私も大好きな A Day In The Lifeもそう・・・。
また、今回取り上げるI've Got A Feelingも、2人のナンバーをそれぞれ持ってきて合体させ、一部双方のフレーズを同時進行させている興味ぶかい作りです。
メイン部分、I've Got A Feeling!とシャウト気味に歌っているのはポールですが、実は私、途中で出てくるジョン・パートが大好きなのです。
あのけだるそうな歌い方の中に、人生を達観したような言葉が零れてくる。
Ev'rybody had a hard year.
Ev'rybody had a good time.
Ev'rybody had a wet dream.
Ev'rybody saw the sunshine.
誰にだって、ダメな時もあれば、いい時だってあるさ・・・。
妙にこのフレーズが、私こと好き!です。
ジョンという人は、実際行動力のある存在でもありましたが、内面世界に寂しさを抱えていた人だとも思います。
ときに、その感情をストレートに発露する。
そんなジョンの素顔の欠片が、このナンバーにもうかがえると思うのです。
さて、私も靴下を引き上げて、もう一度このナンバーと向かい合ってみたいと思います。