かつて、デュアン・オールマンという最高のギタリストがいました。
1946年11月20日生まれのデュアン・オールマンは、異名を「Skydog」、天駆ける犬と称されるほど、壮大なドラマ性を感じさせるギターを弾く男。
ギタリストとして、これから!という時、なんと1971年10月29日に、24歳という若さで亡くなっています。
オートバイ事故によるものでした。
実は、この天才ギタリスト、デュアン・オールマンは、何とも微妙な形で、ビートルズと関わってきます。
当時から、ジョージ・ハリスンとエリック・クラプトンは、大の親友でしたが、クラプトンは、ジョージの妻、パティに恋い焦がれます。
その思いを歌い、奏でたのが、かの有名な「レイラ(LAYLA)」。
実は、この大作は、本来は、小さなラブ・ソングだったそうです。
デレク・アンド・ドミノスとして、レイラのレコーディング中だった場所の近くに、たまたまデュアン・オールマンがおり、スタジオによく顔を出していたとのこと。
そして、レイラを聴いたデュアン・オールマンは、「ちょっと、俺の好きなように弾いてみていいかな?」と、つぶやき、あの有名なバージョン、大作が出来上がった次第。
レイラという途方もなく、情感がはち切れるようなサウンドは、デュアン・オールマンの手にかかってこそ、生を受けたのですね!
思えば、デュアン・オールマンがいなかったなら、私達が知っている、あのレイラは存在しなかった。
パティの名前も、また違った形で伝わっていたかもしれません。
デュアン・オールマン、その本人の人生がドラマティックだったことが、この名曲に、さらに花を添えているように思えます。
それにしても、パティという人は!
彼女のために、生まれたロック史に残る名曲がいくつあることか!?
やはり、パティも一世の時の人だったということでしょう。