以前、この場でエルビス・コステロについて触れたことがあります。
あれは、ポール・マッカートニーとの共作についてのことでした。
ジョン亡き後、ポールはずっと相棒を探し続けていたのではないか?
「その曲はクズだ!」と、単刀直入に言ってくれる初めての存在がエルビス・コステロだったと・・・。
ある意味ポールは、エルビス・コステロにジョンの幻影を見ていたのかもしれません。
そのエルビス・コステロ。
フットボールでもリバプールFCをこよなく愛するという奴。
リバプールといえばビートルズ。
そう、エルビス・コステロは、ジョンのナンバーも歌っています。
それが、All You Need Is Love(愛こそはすべて)。
ジョンが、この作品をつくりあげるには、さほどの時間を必要としなかったとされています。
しかしながら、自らのナンバーなのに、歌いこなすには、かなりの苦労を要したと・・・。
たしかに、このナンバーがもつイメージ、イントネーションを表現するのは、かなり難度が高いと思われます。
それをウェンブリーの大観衆を前に、エレキ・ギター一本の弾き語りで披露したエルビス・コステロ。
原曲の味わいを損なわずして、そこには明らかにコステロ節が漂っています。
私、大好きなテイクです。
何でしょう、エルビス・コステロという人は。
まさに、センスのかたまり。
ジョンが歌うそれとは、また違った風味ながら、根っこには、同じ匂いを感じさせます。
こういう歌、演奏を聴くと・・・自分もやってみたい!このナンバーを!
って、気持ちになりますね。
エレキ一本で、ここまで聴かせるように、私もなりたい。
そんなことを思う月曜の日暮れ時でした。