ジョン・レノンという人は、言葉というものに、天性の才能をもっているように思います。
時に難解かつ意味深であり、韻を踏み、造語も駆使する。
そんなジョンですが、さほど英語が分からない人でも口ずさめるようなシンプルなワンフレーズをあえて使っているナンバーが、何曲となく存在しますね。
たとえば、ビートルズ時代の「All You Need Is Love(邦題:愛こそはすべて)」なども、その最たるものではないでしょうか。
All you need is love.
All you need is love.
All you need is love, love.
Love is all you need.
何とも、歌いやすく、覚えやすい歌詞。
いや、覚える必要など、ないことでしょう。
もしかしたら、ジョン・レノンは、この歌声が、自然発生的に、世界の人々が唱和してくれることを夢想していたのかもしれません。
多くを語らずとも・・・
難しい言葉を使わずとも・・・
心は伝わる。
シンプルなワンフレーズこそが最強だ!
ジョン・レノンは、そのことを熟知していたのかもしれません。
たとえば、この曲以外にも、こんな歌がありましたね。
All we are saying is give peace a chance,
All we are saying is give peace a chance,
まさに、これは楽曲という名を借りたジョンからのメッセージ。
昨今は、何かと複雑怪奇なコード進行やお化粧たっぷりの歌詞が重用されている節も見受けられますが、やはり、シンプル・イズ・ベスト!という側面も十分にあり得ると思います。
そのことをジョン・レノンが、ビートルズが、昔、昔に教えてくれていたのですね。