言わずもがなですが、ビートルズは幾多の名曲をこの世に送り出しました。
必然的に、多くのアーティストが沢山のカバーを発表しています。
私としては、折りに触れて、そういったビートルズのカバーのことを取り上げてみたいと思っています。
今回は、ジョージ・ハリソンの代表曲のひとつと言ってもいいホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープスを。
ご存知のとおり、このナンバーは、ホワイトアルバムに収録されているもので、何より画期的なのは、ビートルズのレコーディングに、エリック・クラプトンが参加していることですね。
チョーキング・ビブラートを用いた奏法は、当時としては斬新なものでした。
泣きのギターの代名詞的名演と言ってもいいと思います。
このナンバーをカバーしているアーティストは、やはり多数存在しますが、今回取り上げてみたいのは、ジェフ・ヒーリーです。
膝の上にギターを置いて、左右10本の指を独特に操る奏法。
ジェフ・ヒーリーは、がんのため生まれ落ちて1歳のときには失明していたと伝えられています。
ギターを始めたのが3歳のときだというのですから、独学で自分だけの奏法を生み出したものと思われます。
私が、ジェフ・ヒーリーの存在を知ったのは、たまたま聴いていたラジオからの情報によってでした。
かなり衝撃も受け、すぐさまアルバムを買い求めた記憶があります。
彼のプレイは、音源から入った私ですが、後年、プレイをしているフィルムを初めて観た際には、驚きました。
こういう弾き方が可能なのか!と。
ジェフ・ヒーリーは、病と闘う人生を送りつつ、音楽活動も続けていました。
ギタリストとして、見習いたい存在です。
ジェフ・ヒーリー。
2008年3月2日没