自称、ピンク・フロイド大好き人間な私です。
彼等のアルバムは、発売日に併せてレコード屋さんへ買いに走ったものでした。
そんな自分だからこそ、ちょっと取り上げることを躊躇するアルバムが、邦題『狂気』として有名な『The Dark Side of the Moon』。
私は、この原題の響きが、とてもいいと思っています。
なぜに、取り上げにくいかと申しますと、あまりにも有名なアルバムであり、ピンク・フロイドの代名詞的な作品として、一般的には扱われているからです。
私の中の自尊心が、「フロイドには、もっといいアルバムがあるぜ!」という、ややひねくれた感情を呼び起こします。
ただ、素直になれば、たしかに名盤です。
このアルバムが、ピンク・フロイドのベストか?は、別として。
The Dark Side of the Moonがリリースされたのは、1973年3月1日のこと。
録音は、アビーロード・スタジオで行われています。
こちらは、ライブ・テイクで、ロジャーがいない時期に演奏されているものですが、アルバムの冒頭を飾るSpeak to Me / Breatheは、まさに絶妙だし、題名も実に作品にフィットしていますね。
ピンク・フロイドといえば、ライブにおいてレーザー光線を画期的に使用したパイオニアでもあります。
以降、彼等のやり方を模倣する人達が増えてきた。
サウンドのみに限らず、ステージワークにおいても、緻密に計算され尽くしたピンク・フロイドの頭脳。
恐るべし、恐るべし。
そう実感します。
寒い夜、なぜかピンク・フロイドを聴きたくなる瞬間がある私です。