ビートルズが世界に君臨した時代、その後期から解散後には、幾多の名プレイヤー達が、世に出てきた時代だと思います。
プレイヤーといえば、私が衝撃を受けたベーシストにトニー・レヴィンがいます。
幸いなことに、何度となく、私はトニー・レヴィンのステージを観ているのですが、初めて目の当たりにしたときには、文字通り衝撃、サプライズだった。
トニー・レヴィンは、1946年6月6日、アメリカはマサチューセッツに生を受けます。
幼い頃から音楽に馴染み、幼少期はクラシックから入ったようです。
その後、ジャズやフュージョン系の方向へ進んでいきますが、その活動範囲は広く、セッションマンとしても、その名を知られていくように。
また、トニー・レヴィンが凄いのは、誘われるバンドやアーティストが、多岐にわたっており、いずれもスーパーな存在ばかり。
とりわけ有名どころでいえば、ピーター・ガブリエルであったり、キング・クリムゾンであったり、アンダーソン・ブラフォード・ウェイクマン・ハウであったりと・・・。
ポール・サイモンとのプレイも有名ですね。
私が、実際にトニー・レヴィンのプレイを観たのは、キング・クリムゾンとしての来日、アンダーソン・ブラフォード・ウェイクマン・ハウのメンバーとして、さらにピーター・ガブリエルのバックとしてのプレイぶりでした。
キング・クリムゾンが、浅草国際劇場にやって来たとき、実際にスティック・ボードのプレイを見たのですが、本当にびっくりしたし、その驚異的なテクニックに、唖然としたことを憶えています。
トニー・レヴィンは、ベース一本で、満場の観客を満足させられる名プレイヤーだと、私は思います。
これだけの演奏ができる人は、なかなかいないですね。
思えば、あの時代、どれだけ多くの優れたミュージシャンが輩出されたのか。
やはり、希有な時代だと言う以外に、表現する方法が見つかりません。
ご存知の皆様もいらっしゃると思うのですが、トニー・レヴィンは、ジョン・レノンの遺作となった『ダブル・ファンタジー』にもベーシストとして参加をしているので、ぜひ耳を澄まして聴いてみていただきたいと思います。