FROM THE BEATLES 60年代 70年代 ロックの森

ザ・ビートルズとその周辺

マーク・ボランを聴きたい夜もある 『陽』を感じさせるサウンドの光

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Marc Bolan


一日の終わりに音楽を聴く。
私にとってのそれは、まさに習慣だと言っていい。
くたくたに疲れ、心が躍動しない時期には、正直音楽に触れたくないと思うこともあるのだが、あえてボリュームを小さくして自然に流れる音楽に触れるのは決して嫌ではないのだ。

今宵はマーク・ボランのことを書きたいと思う。
1970年代初頭のイギリスでは、『グラムロック』と呼ばれる音楽が脚光を浴びており、実に有為なアーティスト達が活躍するようになる。
マーク・ボラン、あるいはT.Rexは、その代表格と言っていい。

マーク・ボランは、1947年9月30日生まれであり、その人生の幕を閉じたのが1977年9月16日のこと。
30歳の誕生日を約2週間後に控えた中で事故死をしている。
生前、マーク・ボラン自身が「僕は30歳まで生きられないだろう」と言っていたことを予言と考えるにはオカルトチックだが、マーク・ボランであれば、そういう能力を持っていたとも思えるから不思議だ。

マーク・ボラン、彼が中心メンバーとして活動したT.Rexのことを知らない人々であっても、この曲はご存知であろう。
日本でも映画の主題歌に使われたナンバーである。
マーク・ボランは、ある意味数奇な人生を送ったわけで、その最期を思えば悲劇的なものを感じるわけだが、彼等が表現した音楽には、どことなく『陽』の気配が漂っている。
華やかでいて、ウィットに富んでいて、クール。
その強烈な個性は、一時代を風靡したことも頷けるものだ。

グラムロックといえば、もはや死語だと思う人もあれば、そんな言葉知らないぜ!という人々もあることだろう。
それもまた現実であるが、マーク・ボランを昔の人と思わずに、今、リアルタイムで聴いているのだと想像してみれば、その新しさに気付くに違いない。
1970年代というロックにとっての黄金時代、まさに日の出の勢いをもったタレントであった。

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