イマジンといえば、世界中の人々が口ずさみ、ジョンを想い出すという、まさに特別なナンバーだと思います。
静かな口調で、メッセージを伝えるジョンの姿が、目を閉じれば浮かんできます。
また、イマジンは、ジョンが凶弾に倒れて以降、その冥福を祈るための歌としても、崇高な場所まで昇華しているように思えるのです。
デヴィッド・ボウイという男がいます。
私は、デヴィッド・ボウイとは、天が使わした一個の軌跡のような存在だとも思っています。
彼を一言で表現するのは、実に難しいものがありますが、あえて言葉にすれば、鬼才。
何らかの役割を任されて、宇宙から降りてきたとしか思えないのです。
そんなデヴィッド・ボウイが、ジョンのイマジンを歌っていることを知ったときには、私、正直わくわく、ドキドキしたものです。
果たして、どんな風にデヴィッド・ボウイが、イマジンを表現するのか?
曲に入る前のMC部分で、デヴィッド・ボウイは、ジョンの死について触れています。
そのことが、ジョンに捧げる意味で歌ったことを明確に示していると思います。
実に、デヴィッド・ボウイらしい曲調。
さらに、途中から入ってくるコーラスの味わいが、これまたデヴィッド・ボウイだ!という味わいを加味してくれています。
また、冒頭に挿入されるホーン・セクションが、追悼を思わせる泣ける構成。
やはり、デヴィッド・ボウイは、一代の鬼才にして、天の申し子。
そのデヴィッド・ボウイが歌いあげるイマジンとは。
まさに、ジョンの魂だとしか思えません。