ビートルズが活動していた60年代であっても、その後半に差し掛かる頃、幾多の偉大なバンドが登場してきます。
特徴的なのは、非常に演奏技術が高く、楽曲の創りも凝ったものであったということでしょうか。
ビートルズが解散した直後には、いわゆるトータル・アルバムをひっさげたバンドも多々台頭してきます。
その流れが、また変化してくるのが70年代中期以降かと思います。
今回は、そのひとつの例として、ブームタウン・ラッツのことについて、ちょっぴり書いてみたいと思います。
ブームタウンラッツは、アイルランド・ダブリン出身のバンドで、その結成は1975年だと言われています。
中心メンバーには、ライブエイドの主催者として有名なボブ・ゲルドフがいました。
音楽をジャンル分けすることに、どれほどの意味があるのか?
私としては、素朴な疑問があるのですが、当時はニューウェーブとかパンクと呼ばれるバンドが次々に出て来ようとしている時代でした。
ブームタウン・ラッツも、そのような位置づけをされていたのですが、メジャーヒットも放っています。
1979年に発表した「I Don't Like Mondays(邦題:哀愁のマンデイ)」が全英1位に。
このナンバーは、アメリカはサンディエゴの小学校で実際に起こった事件をモチーフにしています。
何と、16歳の少女がライフルの乱射をしてしまったのです。
その理由は?
「月曜日が嫌いだから」
社会問題として、銃保持のことが問われていたこともあり、ボブ・ゲルドフが放った一発だ!と、言ってもいいと思います。
ボブ・ゲルドフは、個性が非常に強く、いわゆる味方もいれば敵もいるというタイプでもあったし、かなりメッセージ性の強いキャラクターでありました。
だからこそ、バンドエイド、ライブエイドのような一大企画も立ち上げることが出来たのでありましょう。
また、ボブ・ゲルドフは音楽活動だけではなく、映画にも出演しています。
ピンク・フロイドのメガヒットとなった映画版「ザ・ウォール」において、主人公のピンク役を演じ、その姿は、まさに鬼気迫るものでした。
文字通り狂気。
アフター・ザ・ビートルズ。
ロック界に新しい波がうごめきはじめた時代のはじまり。