ケイト・ブッシュ(1958年生まれ)は、数あるアーティストの中でも、真の天才性をもったカリスマだと思います。
1977年に、デビュー・シングルとして発表した「嵐が丘」が、爆発的なヒットを記録しますが、メジャー・デビューに至るまでの道は、平坦ではなかったようです。
とにかく、自ら制作した音源を持ち込めば、ことごとく無視にも近い駄目だしの嵐だったとか・・・。
そんなケイト・ブッシュの才能を見いだしたのが、ピンク・フロイドのデビッド・ギルモアでした。
やはり、天才を見抜くには、受け入れる側も天才である必要があるという証左でしょうか。
ケイト・ブッシュは、彼女にしか表現できない世界観をもっていますが、ビートルズのことは大好きだったようです。
ポール・マッカートニーから、曲作りにあたっての心構えをアドバイスされたこともあるとか。
そんなケイト・ブッシュの発言を思い出してみると、やはり「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」は、彼女にとって特別な一枚だったようです。
ケイト・ブッシュ自身は、もちろん歌だけではなく、作詞、作曲を手がけていますが、ビートルズのカバーを披露する機会もありました。
そんなケイト・ブッシュのお気に入りの1曲が、前述したサージェント~に収録された「シーズ・リーヴィング・ホーム」だったそうで、実際にカバーを聴かせてくれています。
たしかに、この曲は、美しい展開の中に、物語性を感じさせる魔力のようなパワーをもっていると思います。
原曲がもっている、ちょっぴりミステリアルな味わいを保ちつつ、ケイト・ブッシュならではの魅力が垣間見られるものではないでしょうか。
いやぁ、ビートルズから枝葉を実らせ、開花していったアーティスト達というのは、本当に、星の数ほどいるなー!と、実感せずにいられません。