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ゴールデンスランバーは物語のはじまりであり終わり

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アビーロードのB面に収録されたゴールデンスランバー(Golden Slumbers)。
ほんの数分で終わってしまう、作品ですが、印象的なピアノのイントロから入り、思いのたけを乗せたようなポール・マッカートニーの歌唱が、非常に心を打つ作品です。

まさに、歌い上げるという感のあるポール・マッカートニーのボーカルが印象的で、短い作品にも関わらず、壮大なナンバーに思えてくるから不思議です。

このゴールデンスランバーが生まれるいきさつは、一冊の絵本にあったと言われています。

ポール・マッカートニーが、義妹ルースの家を訪ねたとき、子供さんに読み聞かせていた絵本(トーマス・デッカー作)の中に、ゴールデンスランバーという子守歌を見つけ、そこからヒントを得たポール・マッカートニーが、楽曲として仕上げたという逸話が残っています。

Once there was a way
To get back homeward
Once there was a way
To get back home

Sleep,pretty darling,do not cry
And I will sing a lullaby

まさに子守歌。
絵本、絵巻物のような世界。

しかし、この言葉の端々に、ビートルズへの思いを感じるのは、私だけでしょうか?

ゲットバック!にも通じるような、ポール・マッカートニーの心の揺れが、見事に表現されているように思えます。

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アビーロードは、このゴールデンスランバーを合図として、この世のものとは思えないほどの最高級のメドレーへと移ってゆきます。

ゴールデンスランバー
キャリー・ザット・ウェイト
ジ・エンド

ビートルズが、バンドとして最後の炎を昂ぶらせる序章として、ゴールデンスランバーはあった。

そう思うと、彼等にとって、かけがえのないサインであると思えてくるのです。

素晴らしいバラードにして、物語性に富んだ絶品なる一曲ではないでしょうか。

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