数あるビートルズのアルバムの中でも、アビーロードは、特別な意味をもった作品だと思います。
事実上、ビートルズとして最後の録音となったものという意味でも。
今から46年前、1969年8月8日、午前11:30頃に、この有名なショット(横断歩道を渡る写真)は、撮影されたのだそうです。
ところで、「アビーロードのB面」という言葉を耳にされた方々も多いと思います。
壮大なメドレーが展開され、クライマックスでは、「これが最後のバンドプレイだ!」という緊張感と開放感が同居するような名演'The End'へと繋がっていきます。
The Endでのプレイは、バンドとしてのビートルズに一瞬戻ったような感慨さえ受けます。
さて、「B面」という言葉を出しましたが、今でこそ、音楽はDCになっているし、お店へ行かずともネットからダウンロードをすることもできます。
しかし、当然のことながら、ビートルズの時代は、アナログレコードしかありません。
LP盤に針を落とす瞬間・・・・。
ボチッという音をなるべく立てないようにという、ちょっとした緊張感をリスナーは味わったことでしょう。
そして、A面を聞き終わったら、レコード盤を裏返すという所作が必要だったわけです。
このインターバルに、実は意味があった。
作品を制作する側も、A面とB面を裏返すという、間合いを意識してアルバムをつくっていたと思うのです。
ビートルズのアビーロードはもちろん、ピンク・フロイドやキング・クリムゾン、イエスなどを代表とする、いわゆるプログレッシブ・ロックには、非常に濃く、その傾向が出ていた。
私は、そう思っています。
おそらくは、A面とB面に、アーティスト達は、意味を込め、メッセージを隠しているのです。
それを意識しつつ聴いてみるのも楽しいと思いますよ。
アビーロードのB面。
そのメロディーとメッセージ。
折しも、あのロンドン・オリンピックの開会式では、ポール・マッカートニーが大観衆の前で、世界へ向けて演奏しましたね。
私は思いました。
開会式で、The Endなんて、ポールにしか出来ないチョイスだな!と。
まだまだ、ポールには、ロック魂が燃えているようです。