パティ・ボイドは小悪魔か。
他愛ないことに思えるかもしれませんが、私にとっては少年時代からの命題のひとつでした。
ある意味、男児の鉄腸を溶かすような女性だったのかもしれません。
生涯に渡り厚い友情を築いたジョージ・ハリスンとエリック・クラプトン。
この二人を語るとき、どうしてもパティ・ボイドのことを避けて通るわけにはいきません。
一般的に言われているのは、ジョージの妻であったパティに恋い焦がれてしまったエリックが、その溢れる思いを抑えきれずにつくったナンバーが「LAYLA(レイラ)」だということ。
夫がいる女性に恋をしてしまったやり場のない感情が、まさに堰を切ったように表現されています。
レイラとは、もちろんパティのこと。
ただ、ジョージとエリック、そしてパティの関係は、よくよくいろいろな話を聞いていると、そう単純なものではなかったようです。
エリックは、ジョージとパティが結婚する前からパティに思いを寄せていて、一緒になることを考えていたという節もあります。
いずれにしても、パティという女性が存在しなかったら、ロック史に語り継がれている名曲の数々は日の目を見ることはなかった。
サムシング
ヒア・カムズ・ザ・サン
ワンダフル・トウナイト
そして極めつけのレイラ・・・。
まったくの余談ですが、私は中学生時代に、エリックとパティがお忍びで京都を散歩している写真を下敷きに入れていました・・・。
今おもえば、へんてこりんな少年だった。
それもまた青春。
パティは、ジョージとエリック、そして世界中の男性にとって、神秘的且つあまりに魅惑的な存在だったということは間違いなさそうです。
美しさの中に秘められた大胆さと無防備さ。
そんな匂いをパティの中に感じるのです。