長く、4人組のバンドとして、幾多の栄光と試練を共有してきたビートルズにも、終わりを迎える時がやってきます。
その活動後期には、もはやバンドとしてというより、個々人が、それぞれに表現したものを集合体にするというスタイルにもなっていたビートルズ。
しかし、最後の最後に、バンドに戻った!
そんな曲が、アビーロード、B面メドレーのフィナーレを告げる「The End」だといっていいでしょう。
素晴らしい名演でした。
ジ・エンドという曲は、短い時間に繰り広げられるギグだと言ってもいいでしょう。
その中には、リンゴ・スターのドラムソロもあるし、圧巻は、ジョン・ポール・ジョージが、リレーの襷を渡すかのように、ギターソロをまわしていく展開です。
今にも消えようとする蝋燭の炎。
ビートルズは最後の最後に、バンドとしての生命を昇華させ、思い残すことなく燃え尽きた。
彼等の歴史にとって、偉大な存在に位置する名曲にして、名演だと思います。