ビートルズのオリジナル・アルバムとして6作目にあたるのが『Rubber Soul』(ラバー・ソウル)。
オリジナル・リリースは、1965年12月3日のことでした。
サウンド的にも、あるいは詩の世界観でも新たな境地へと向かっているように思えるアルバムであり、名盤のひとつだと言っていいでしょう。
このアルバムは、A面7曲、B面7曲の計14曲から構成されており、ボブ・ディランからの影響を指摘する声もあります。
たとえば、収録曲のひとつであるNorwegian Wood (This Bird Has Flown)、邦題ノルウェイの森あたりは、特に詩の世界において斬新且つ画期的だったと、私は思っています。
ただ、この時期のビートルズは、まだ過渡期にあったと言ってもよさそうで、それは例えばアルバムのリリース日にもヒントがあります。
おそらく、それまでのようにクリスマス商戦を念頭においた発表になっていると考えてよいでしょう。
そういった部分においては、従前からの活動の延長戦上にあると思われます。
名盤であることは間違いなく、私も大好きなアルバムですが、驚異的なことがあります。
当時のビートルズは、ラジオ・テレビ番組への出演に追われており、ツアーも行っていた。
そんな中彼等は、1年に2枚を発表するというノルマをこなして行ったのです。
このラバー・ソウルに至っては、その録音に関して、実質1ヶ月で仕上げたと言われています。
まさに驚異的ですね。
どこからそんなアイディが浮かんでくるのか?
体力はもったのか?
疲弊はしなかったのか?
イマジネーションが湧いてきたのか?
考えれば考えるほど、彼等のエネルギーには驚きさえ抱きます。
僅か1ヶ月。
それをもってして、この出来映え。
奇跡のアルバムだと表現してもよさそうです。
今もなお、このアルバムが一番好き!というファンもいるほどの人気ぶり。
ビートルズの創作力は圧倒的なものがあり、おそらく即興生にも富んでいたのでしょう。
ビートルズが歩む方向性、その一里塚的な意味合いもありそうなラバー・ソウル。
これから、このアルバムに収録された楽曲達をひとつずつ紐解いていければと思っております。