スティングといえば、私などはすぐにポリスを思い出しますが、ソロでの活動も長くなりましたね。
1951年生まれのスティングは、やはり世代的なものもあったのでしょう、ビートルズやキンクスに興味をもちながら育ったようです。
1970年代中旬頃、ミュージックシーンにポリスが登場してきたときは、かなりの衝撃を受けました。
勢いがあるなー!というのが、第一印象だったように記憶しています。
当時のポリスは、「ホワイト・レゲエ・バンド」とも呼ばれることがあったように、とにかくビートがあまりにも気持ちの良いバンドでした。
そんなポリスでのキャリアを経て、スティングがソロ活動を始めた際には、ジャズ系の腕利きアーティストを集めてアルバムづくりをしたことが、非常に注目されたものです。
1987年に発表されたアルバム「Nothing Like the Sun:ナッシング・ライク・ザ・サン」も、その路線を踏襲していますが、注目すべきひとつとして、ジミ・ヘンドリックス・ナンバーのカバーを挿入していたことがあげられると思います。
ジミヘン不朽の名曲である「Little Wing:リトル・ウィング」です。
リトル・ウィングといえば、あまりに多くのアーティストがカバーしている名曲中の名曲だけに、ある意味、このナンバーをやる!というのは、勇気が必要だろうな~!とも、私は思っています。
ところで、スティングは、このリトル・ウィングのカバーをライブでも披露しています。
そのテイクを聴くと、隠し味、スティングらしい遊び心が見え隠れしています。
ジミ・ヘンドリックスといえば、俺流にビートルズのナンバーを弾き倒していたことも有名ですが、スティングは、リトル・ウィングを演奏する際、まずイントロ導入部で、Voo Dooのリフを持って来ており、さらに最高潮に達する部分には、ビートルズの「FROM ME TO YOU」の歌詞を持ち込んできています。
If there's anything that you want,って歌詞ですね。
これは、すぐに気がつく人もいれば、気がつかないままの人もいたことでしょう。
よくよく聴いてみると、From Me To YouとLittle Wingは、まったく曲調は違うのに、妙に歌詞が附合している部分があることに気がつきます。
スティングって、やっぱりお洒落だし、格好良すぎる奴だ!と、改めて実感します。
さて、スティングが、ミュージシャンの道を歩むことになったきっかけ・・・。
そこへ行き着くまでにしてきたことなど。
非常に、傑作で興味深いのですが、長くなるので、後日稿を改めて書いてみたいと思います。
いやいや、何ともスティングらしい、お見事なテイストでした。