1964年12月4日にリリースされたビートルズ4作目にあたるオリジナルアルバム、Beatles for Sale(ビートルズ・フォー・セール)。
このアルバムのA面2曲目に収録されたのが、I'm a Loser(アイム・ア・ルーザー)。
フォークロック的な曲調になっており、ジョンによるハーモニカの味わいが、その色を濃くしています。
アイム・ア・ルーザーは、レノン=マッカートニー作品ですが、実質的にはジョンの作品だとするのが定説になっていますね。
フォークロック、ハーモニカ、さらに歌詞からも伝わるとおり、このナンバーは、ジョンがボブ・ディランの影響を受けてつくったものだと、ジョン本人も認めているそうです。
ぼくは負け犬
ぼくは負け犬なんだ
言葉だけを取り出せば、ネガティブにも感じますが、リズムやボーカルには軽快感もあり、初期のビートルズ・サウンドが色濃く出ている作品だと思います。
ボブ・ディランの影響を受けた・・・と、書きましたが、おそらく、まだこの時期のビートルズは、いろいろな音楽を全身で吸収しようとしていたのではないでしょうか。
その上で、自分達だけのサウンドをつくる。
ビートルズの足跡を思うとき、ある意味、この時代を象徴する作品のひとつかもしれません。