デレク・トラックスは、1979年生まれではありますが、もうすっかりギタリストとしての地位を確固たるものにした感があります。
若手ではありますが、そのスタイルはまさに70年代!
ギタリスト黄金時代の系譜を正統に受け継いだかのように思えます。
デレク・トラックスは、その名のとおり、少年時代からデレク・アンド・ザ・ドミノスが大好きだったそうです。
デレク・アンド・ザ・ドミノスとは、ジョージ・ハリスン生涯の親友であるエリック・クラプトンが在籍していたバンドで、短命には終わりましたが、ロック史に残る名盤を発表しています。
それが、あの『Layla and Other Assorted Love Songs』(邦題:いとしのレイラ)。
このアルバムでは、どうしても話題として、レイラが多く語られますが、私は他にも大好きなナンバーがあります。
そのひとつが、『Any Day』。
このAny Dayは、非常にドラマティックな構成であり、ボーカルトラックも良いのですが、実際自分でギターを弾いてみると、次々にリフのインスピレーションが浮かんでくるという秀逸な作品です。
以前、デレク・トラックスのインタビュー記事を読んだとき、彼もこのAny Dayが、とっても大好きなんだ!と、語っていました。
それを知ったときは、やっぱり!と、思いましたね。
実際、ライブでもデレク・トラックスは度々このナンバーを演奏しています。
私もエリック・クラプトン・バンドにデレク・トラックスが帯同してきた際に、生で聴いてきました。
デレク・トラックスは、ご存知のとおり、スライドの名手ですが、デレク・アンド・ザ・ドミノスでも、ゲスト参加をしたデュアン・オールマンに傾倒していたのでしょうね。
若い、若いと思ってきましたが、デレク・トラックスは、デュアン・オールマンが生きた年数を超えました。
エリック・クラプトンとデュアン・オールマンが実現させた夢の共演。
その歴史を語り継ぐ代表者として、デレク・トラックスは、幾多の名演を続けています。
ぜひ、これからも歴史に残るギタープレイを聴かせてほしいものです。